AICのストレスチェック
ストレスチェックの義務化 |
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一年に一度、事業者は労働者のストレスチェックを実施しなければなりません。 「ストレスチェックの実施および、高ストレス者のための相談機関を探している事業者様、私達にぜひご連絡ください。」 |
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ストレスチェック制度の目的は…メンタルヘルス不全の未然防止です。 |
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具体的には… ①労働者や職場環境のストレスの実態を把握して、 ②早期の職場環境の改善と、 ③労働者自身のストレスマネージメント(セルフケア)の能力の向上 |
ストレスチェックを実施するにあたって、以下の様な手順が必要になります。
最初に | ・事業者によるストレスチェックの方針を表明
・衛生委員会で実施方法を調査審議する |
実施前 | ・ストレスチェックの実施者を選定する ・ストレスチェック調査項目の選定と調査票の作成 ・厚生労働省では「職業性ストレス簡易調査票」を推奨しています >>> http://kokoro.mhlw.go.jp/check/ ・結果の評価基準を設定。 調査結果の保存方法を決定 ・労働者への説明 相談窓口の設置とその情報提供 |
実施後 | ・実施者から結果を受験者本人に通知労働者のセルフケアと相談窓口 の利用を奨励する ・事業者への結果通知の有無を労働者に確認する |
高ストレス者への対応 | ・面接指導対象者(高ストレス者)を実施者が選定する ・高ストレス者からの申出により、医師による面接指導を実施する ・必要に応じて相談機関・専門医へ紹介する |
面接指導後の措置 | 医師から面接指導対象者の就業上の措置について意見聴取、必要に応じて事業者が就業上の措置をする |
集団分析 | 実施者は、集団分析を行い、事業者に提供する 結果に基づき、衛生委員会で分析結果について検討する |
最後に | 衛生委員会でストレスチェック実施全体を評価する |
自分のストレスに気が付き、自分なりの対処方法を作ることです。 ★ここで、一例として、以下の様なポイントに沿って考えてみましょう。 |
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① |
どんなストレスが特に苦手ですか? | ||
② 感 情 |
ストレスと感じた時、どんな感情を抱いていますか? それは10の内どの位?その感情はどの位続きますか?変わりますか? | ||
③ 機 能 |
ストレスからあなたは、どんな風に影響をされやすいですか?つまり自分の機能の弱点は何でしょう? 例)行動があれる。涙もろくなる。身体の具合が悪くなる。忘れっぽくなる。眠くなる。不安が強くなる。イライラが治まらなくなる。敏感になる。悲観的に考えて行きやすくなる。等 |
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④ 対 処 |
そのストレスに対して、今までどんな方法で対処をしてきましたか? |
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⑤ 幅 を 広 げ る |
他の対処方法を考えてみましょう? 以下にあげるストレスコーピングの資源から使えそうなものはありますか? → 更に理解を深めると |
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これはプロセスの一部ですが、ストレス場面を深く理解することによって、その下(無意識)に横たわる問題の本質(隠された文脈)に気が付き、根本的な問題の解決や欲求の充足をすることが出来るでしょう。 |
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集団分析の結果を活かす?
部署別、役職別、勤務体系別など、多角的に分析をすることによって、職場のストレスの実態や労働者の健康リスクを早期に把握・整理して、職場の建設的な環境改善について、安全委員会で検討することが出来ます。このような取り組みは、組織全体で検討して行くと言う意識が向上します。
例)調査内容から、製造部の「職場環境」のストレス度が高く、心身の反応で多くの労働者に「疲労感」の訴えが見られました。⇒職場環境のストレス要因をより具体化するために、製造部職員を対象に無記名による実態調査を細かく行い、ストレス要因の問題点の絞り込みが可能となり、改善点が明確になりました。
組織分析
一人の感情的反応は、集団や組織レベルの感情を表すシグナルでもあります。
ある個人や集団が示す訴え、感情的反応、葛藤や緊張は、他人や別の組織、あるいは外部環境を反映している可能性があります。
労働者は自分の考えで行動を決めているのではなくて、組織の基本的な想定(basic assumption)が労働者の行動や相互作用を決めているとエドガーシャインは言っています。
経営者やリーダーが表層的な問題の下に横たわる組織の現実を想定して、より幅広い文脈から問題を把握して理解することが、将来の企業の取るべき方向性を示す重要な指標となるかもしれません。
*組織の基本的な想定とは…①創業以来の企業の風土②会社を取り巻く環境(顧客、株主、市場、規制当局など)との相互関係で生じる感情③組織の主要な目的④会社の構造、権限、役割、説明責任⑤職能集団、技術者、専門家のパーソナリティー⑥集団力動などのポイントで、様々な要因が合わさって、作り出されます。
→例① 創業が古く、当時はオーナーを中心としたヒエラルキー構造の企業であったA社は、生き残りのために、主要としてきた産業だけでなく新たな産業を増やして行かなければならないと感じていた。
その目的を達成するために何人かのリーダーが選ばれた。各リーダーは新たな産業において強いリーダーシップを発揮しなければならないと思い、強いストレスや不安を感じていた。グローバル化の影響で、問題は拡大し、リーダー一人では賄いきれないものであったが、部下達はかつてあったヒエラルキー構造をイメージしてリーダーに頼り、リーダー自身もオーナーに頼りたい気持ちになっていたが、オーナーは自信が揺らいでいるリーダーに対して、部下からの不満が湧いている情報を聞き、より批判的な意見を述べる結果になってしまった。
これはかつてあったヒエラルキー構造(基本的な想定)に皆が漠然と囚われていることによって起きていると理解された。
→例② 新興企業であるB社の二人の重役は長年にわたり論争し続けていた。取締役会では、常にこの論争に議長は取り組まなければならなかったが、議長自身が論争の影響で、議会運営においてリーダーシップを発揮する自信が揺らいでいると感じていた。
しかし、議長はこの問題を内省することによって、競争が激しい業界で生き残ることの難しさと社内にある無力さや葛藤を反映していると気が付いた。
リーダーシップの自信の欠如は、部下の不安や非難、不信感を生んでいた。上司たちは部下からの非難を恐れて、過剰に防衛的になり、部下に対するいじめがあったり、本質的な問題を避け、協力関係を築くことが出来ていなかった。
より専門的なストレスマネージメントや支援が必要ならば、
また集団分析の結果を職場で活用して行くためにも、
私達カウンセリングルームがお役に立てると思います。
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